騎士たちの最後の唄
エグラで「ファンタジアの夜」と「狂気の騎士」の噂を聞いて、あなたはそこにいって調べることにした。
この任務エリアでは隠された特別報酬を獲得できる
Player:
{Male=残像か……騎士の真似にしては、なかなかの出来だ。;Female=残像だ……騎士の真似にしては、なかなかの出来だね。}
アブ:
あの動き、まさかこっちに決闘を申し込んでるのか?
???:
コラッジョの名にかけて……
???:
……悠久の時を超え、いかなる場所でも永遠に正義と公正に仕えよう……
Player:
アブ……今の声、聞こえた?
Player:
{Male=それに……最後の動きは、どんな意味なんだ……;Female=それに……最後の動きは、どういう意味なんだろう……}
アブ:
残像の言葉って、うわ言みたいなものだろ?どこかで覚えたのかもしれないし、吸収した周波数に強い感情や願いが含まれてたのかもしれないな。
アブ:
コラッジョの名にかけて……か、まさに騎士が命をかけた決闘で言いそうな言葉だ。
アブ:
語り継がれてきた狂気の騎士が実は残像だったなんて……町の人たちが知ったら、どんな反応をするんだろう。
{Male=たぶん、信じないだろうな。;Female=たぶん、信じないだろうね。}
Player:
明日の朝、コジモに聞いてみよう。彼なら何か知っているかもしれない。
アブ:
うん。そういえば、なんか騎士っぽいことをしてると思わないか?
アブ:
通りすがりのアブと「騎士」Playerが、謙虚、公正、勇気を貫いて謎を解き明かす物語!でも、叙任式がまだ……
ただの儀式だ。
身分なんてどうでもいい。
あなたとアブは、朝になったら狂気の騎士が残した言葉についてコジモに聞くことに決めた。
コジモ:
異国からのお客さん、こんな朝早くにどうしたんだ?何か頼み事でもあるのかな?
Player:
ある騎士について聞きたい。この宣言に聞き覚えはある……?
アブ:
コラッジョの名にかけて……悠久の時を超え、いかなる場所でも永遠に正義と公正に仕えよう……
アブは見事に狂気の騎士が残した言葉を復唱する。あなたはコジモの開かれた目から、何か知っているのだと察した。
コジモ?
コジモ:
……
コジモ?
コジモ:
……
コジモ:
ああ……でも、ひとつ抜けている。「コラッジョの名にかけて、私は愛するもの、守るべきものを命尽きるまで守り抜く」が入っていない。
コジモ:
君たちは、どうやってこの言葉を知ったんだ?カルロが教えたのか?
アブ:
カルロ?違う違う、昨日会ったばかりだぞ。これは夜……
コホン……
アブ:
あ~えっと、これは、これはだな……よ、夜が好きな騎士から聞いた話なんだ。
コジモ:
その騎士とは、どこで会ったんだ?まだこの町にいるのか?
……もう、いない。
コジモ:
……カルロのやつ、本当に騎士と会っていたのか。あの時も、君たちのように突然やって来て、同じ言葉を繰り返していた。
コジモ:
その時、通りすがりの騎士に聞いたとカルロは言っていたが、私はどこかの本で見たんだろうと決めつけてしまった。
コジモ:
もしかしたらコラッジョは家名かもしれないと思い、騎士の服装を尋ねたが、どのファミリーも該当しなかったんだ。
コジモ:
銀白の鎧に身を包んだその騎士は、逞しい軍馬から降りるとヘルムを外してカルロの頭を撫でてくれたそうだ。
コジモ:
おもむろにポケットから指輪を取り出し、自分はこれからヘイヴンの奥深くへ、そこからさらに遠い場所へ行くと告げた。
コジモ:
騎士になる意志があるなら、この指輪を大切に保管して、いつかヘイヴンに残した自分の足跡を追いかけてくるようにと言ったそうだ。
コジモ:
そして、終着点で歩みを止めず、先へ先へ進むように、とも。
コジモ:
だが、騎士から渡されたその指輪はただの鉄からできたものであり、カルロの言うそれとはまるで別物だった。
コジモ:
それで当時、私はカルロの話を信じなかったんだ。騎士の逸話にのめり込んで、作り話をしているだけだと。
カルロは今どこに?
コジモ:
……この時間なら、いつも町の外で騎士が残した足跡を探しているはずだ。
コジモ:
あの騎士が所属するファミリーを探し出し、叙任式を終え真の騎士となり、コラッジョの名を継ごうとしている。
コジモ:
町の外に、大きな木がある。最初の足跡は、その根本にあると言っていた。君たちに任せてもいいか?
コジモ:
今からでも、間に合うだろうか……もしよければ、あの子が探し続けてきた騎士道を見つける手伝いをしてほしい。
コジモ:
もし木の位置が分からなければ、町の一番高い場所に行けば見えるはずだ。そうすれば、きっと見つけられる。カルロを頼んだぞ。
謎めいた通行人:
こんにちは、異国の騎士さん。ここエグラから、さらに遠くへ向かうつもりですか?
謎めいた通行人:
でしたら、あなたの旅にはわたくしの助けが必要となるでしょう。
助け……?
謎めいた通行人:
もちろん、武器と馬のことです。あなたのような若くて有望な騎士には、上質な武器と鎧がふさわしいのです。
謎めいた通行人:
そこに浮いている小さいのは、あなたの従者ですか?ありのままの姿をしているその子にも、何かご用意しましょうか?
謎めいた通行人:
えっ?お、お待ちください……!
傲慢な男:
珍しい封蠟に、花の香りが漂う封筒……
冷静な男:
招待状くらい、俺も受け取っている。ラグーナ城の貴族がファミリーの騎士を募集するために、パーティーを開くらしい。
傲慢な男:
パーティーだって?きっと、たくさんの有名な騎士が集まるんだろうな。もしかしたら……
冷静な男:
お前は、基本的な騎士の礼儀作法を身につけることだ。恥をかくかもしれないぞ。ラグーナ城の貴族は、礼儀作法にうるさいからな。
傲慢な男:
分かってる、こうだろう……?
コジモ:
異国からのお客さん、こんな朝早くにどうしたんだ?何か頼み事でもあるのかな?
Player:
ある騎士について聞きたい。この宣言に聞き覚えはある……?
アブ:
コラッジョの名にかけて……悠久の時を超え、いかなる場所でも永遠に正義と公正に仕えよう……
アブは見事に狂気の騎士が残した言葉を復唱する。あなたはコジモの開かれた目から、何か知っているのだと察した。
コジモ?
コジモ:
……
コジモ?
コジモ:
……
コジモ:
ああ……でも、ひとつ抜けている。「コラッジョの名にかけて、私は愛するもの、守るべきものを命尽きるまで守り抜く」が入っていない。
コジモ:
君たちは、どうやってこの言葉を知ったんだ?カルロが教えたのか?
アブ:
カルロ?違う違う、昨日会ったばかりだぞ。これは夜……
コホン……
アブ:
あ~えっと、これは、これはだな……よ、夜が好きな騎士から聞いた話なんだ。
コジモ:
その騎士とは、どこで会ったんだ?まだこの町にいるのか?
……もう、いない。
コジモ:
……カルロのやつ、本当に騎士と会っていたのか。あの時も、君たちのように突然やって来て、同じ言葉を繰り返していた。
コジモ:
その時、通りすがりの騎士に聞いたとカルロは言っていたが、私はどこかの本で見たんだろうと決めつけてしまった。
コジモ:
もしかしたらコラッジョは家名かもしれないと思い、騎士の服装を尋ねたが、どのファミリーも該当しなかったんだ。
コジモ:
銀白の鎧に身を包んだその騎士は、逞しい軍馬から降りるとヘルムを外してカルロの頭を撫でてくれたそうだ。
コジモ:
おもむろにポケットから指輪を取り出し、自分はこれからヘイヴンの奥深くへ、そこからさらに遠い場所へ行くと告げた。
コジモ:
騎士になる意志があるなら、この指輪を大切に保管して、いつかヘイヴンに残した自分の足跡を追いかけてくるようにと言ったそうだ。
コジモ:
そして、終着点で歩みを止めず、先へ先へ進むように、とも。
コジモ:
だが、騎士から渡されたその指輪はただの鉄からできたものであり、カルロの言うそれとはまるで別物だった。
コジモ:
それで当時、私はカルロの話を信じなかったんだ。騎士の逸話にのめり込んで、作り話をしているだけだと。
カルロは今どこに?
コジモ:
……この時間なら、いつも町の外で騎士が残した足跡を探しているはずだ。
コジモ:
あの騎士が所属するファミリーを探し出し、叙任式を終え真の騎士となり、コラッジョの名を継ごうとしている。
コジモ:
町の外に、大きな木がある。最初の足跡は、その根本にあると言っていた。君たちに任せてもいいか?
コジモ:
今からでも、間に合うだろうか……もしよければ、あの子が探し続けてきた騎士道を見つける手伝いをしてほしい。
コジモ:
もし木の位置が分からなければ、町の一番高い場所に行けば見えるはずだ。そうすれば、きっと見つけられる。カルロを頼んだぞ。
アブ:
狂気の騎士とカルロが子どもの頃に会った騎士は、関係してそうだな。でも、片方は残像で、もう片方は人間って、どうなってるんだ……?
Player:
狂気の騎士の足跡を辿れば、真相が分かるかもしれない。こっちの事情は伏せて、カルロと話をしてみよう。
アブ:
狂気の騎士とカルロが子どもの頃に会った騎士は、関係してそうだな。でも、片方は残像で、もう片方は人間って、どうなってるんだ……?
Player:
狂気の騎士の足跡を辿れば、真相が分かるかもしれない。こっちの事情は伏せて、カルロと話をしてみよう。
マルゲリータ:
アブ、心配しないでチュ。この方法でPlayerはすぐに目を覚ますから……ほら。
マルゲリータ:
お久しぶりですチュ。私のこと、覚えてますか?もしくは自分がどこにいるか知ってますか?
そよ風のヘイヴン……
マルゲリータ……
マルゲリータ:
キュキュ、正解!大丈夫そうですね。ちょっと座って休んでくださいチュ。
アブ:
Player!もう、ひやひやしたぞ!あれに触れた途端、カルロみたいに……でも、マルゲリータがいてくれて助かったな。
マルゲリータ:
もしかして、「プライモーディア・ブルーム」に触っちゃいましたか?たぶん、さっきの音骸に混ざってたんだと思いますチュ。触ると奇妙な幻覚に襲われるんですチュ。
マルゲリータ:
私も子供の頃に触ったことがありましたチュ。その時、変わった騎士に目覚めさせる方法を教えてもらったんですチュ。
変わった騎士……?
マルゲリータ:
はい、城内で見かける騎士とは雰囲気が違い……騎士の指輪を配って、騎士になる気はないか、ヘイヴンの奥深くへ行きたくないか、って何回も聞かれましたチュ。
マルゲリータ:
でも、私には騎士になる夢なんてなかったですチュ。小さい頃から、レストランを開くのが夢でした。お客さんがご飯を食べながら浮かべる幸せそうな笑顔を見ているのが好きなのでチュ。
マルゲリータ:
そう答えたら、騎士は指輪をしまうと私の頭にヘルムを被せて、「君は指輪は必要ないのかもしれない」って言って、どこかに行きましたチュ。
マルゲリータ:
あ……もう行かなくちゃチュ。今日はエグラの町で、騎士風レシピのインスピレーションを探しに来たんですチュ。
マルゲリータ:
お役に立てたなら、嬉しいですチュ。あの青年は、あなたよりも長い幻覚を見てたので、目を覚ますまで時間がかかると思いますけど、そのうち目を覚ましますチュ。
マルゲリータは手を振りながら去っていく。あなたはカルロが幻覚から覚めるのをしばらく待った。
カルロ:
ここは……あれ、僕は何を……あ、あなたたちは!
アブ:
音骸に隠れてた「プライモーディア・ブルーム」に触れて、幻覚を見てたんだよ。
カルロ:
そうだったんですね、だから……ありがとうございます。お二人は、昨日宿屋にいた異国のお客さんですね。情けない姿を見せてしまい、すみません。
マルゲリータさんにも、今度お礼を伝えないと。
カルロ:
コラッジョの名にかけて、僕はここに……
……心からの感謝を。
アブ:
悠久の時を超え、いかなる場所でも永遠に正義と公正に仕えよう……
カルロ:
その言葉……もしかして、あの騎士に会ったんですか!?
(頷く)
Player:
あの騎士は、もっと先へ行くと言っていた。足跡を辿って、終着点まで来てほしい、と。
カルロ:
そ、そうなんです!僕も言われました!もしかしたら、各地を旅しながら騎士道を広めて、自分のファミリーのための騎士を集めてるのかもしれません!
カルロ:
お二人も、彼を探しに来たんですか?足跡なら、実はここにあるんです。
カルロ:
ここで彼はキャンプをしていました。彼が存在した証です。
カルロ:
でも、これは彼の騎士生涯のほんの一部に過ぎません。足跡を探しに来たのなら、僕と一緒に行きませんか?
カルロ:
私は他の足跡も知っているんですよ。そうでした、まだお名前を伺ってませんでしたね?
{PlayerName}って呼んで。
アブ:
ちょっと、我の紹介は!?我はアブ、Playerの……!
アブ:
って、まだ紹介が終わってないぞ!待ってくれよぉ……!
カルロ:
ここは彼が二番目に訪れた場所です。彼が跳躍力を訓練していたときの跡がまだ残っています。
カルロ:
それまでの道のりもまた修業であるとよく言われているように、あの騎士も自分を鍛えるチャンスを少しでも逃していなかったようですね。
カルロ:
Playerさん、僕たちも試してみませんか?でも一体どうやってあんなに高い場所にジャンプするのでしょうか?
いいこと思いついた!
カルロ:
す、すごい。驚きました……実はキャンプの時から、あなたにあの騎士の姿を重ねて見ていたんです。
カルロ:
きっと、あなたは伝説や物語に出てくる騎士のように、謙虚、公正、勇気を貫いて進むのでしょう。
カルロ:
町の騎士たちとは違います。彼らはヘイヴンの奥深くには行きませんし、キャンプもしません。町に留まるか、ラグーナ城に行くだけです。
カルロ:
名前は同じ「騎士」でも……僕は、どうすれば……
{Male=君は自分で決めたんだろう?;Female=君は自分で決めたんでしょう?}
カルロ:
これで良かったのか、まだ自信がありません……先へ進みましょう。
冬になった。ここでしばらく休んで、その間に剣技を磨こう。
そういえば、今日は通りすがりの騎士に会った。彼らも騎士の伝説に惹かれて、そよ風のヘイヴンから、その先へ行くつもりらしい。
彼らの鎧には、ファミリーの騎士紋章が刻印されている。すぐに彼らの身分が分かった。ファミリーの名にかけて、私は……
ごめん、ジェイナ。私は君を騙していた。「コラッジョ」なんて名は存在しない。大雪のせいで、ファミリーの騎士を募るパーティーに間に合わなかったんだ。
あの名前は、本棚にあった小説から取った名前に過ぎない……私は騎士になれなかった……
本当に、ごめん……
カルロ:
風車おじいさん、久しぶりです!今日は元気そうですね!
カルロ:
紹介します。この方は異国から来たお客さんで、あの騎士にお世話になった人たちなんです……
風車おじいさん:
ふむ……
カルロ:
緊張する必要はありませんよ、Playerさん。風車おじいさんは、あなたたちを嫌ってるわけじゃないですから。初めて会った時から、ずっとこんな感じなんです。
カルロ:
自分からはあまり話してくれないんですが、僕が騎士の足跡を探しにくると、いつもそっとお茶とお菓子を用意してくれます。
カルロ:
名前すら教えてくれないんですよ。それで風車小屋に住んでいるから、風車おじいさんと呼ぶようになったんです。町の人たちは、「風車の番人」と呼んでるみたいですね。
{Male=彼も異邦人なのか?;Female=彼も異邦人なの?}
{Male=エグラの人じゃないのか?;Female=エグラの人じゃないの?}
カルロ:
それは……僕も分かりません。町では色々な噂があります。風車の番人は謎の役目を背負っているだとか、誰かに風車の管理を任されているんだとか……
カルロ:
元々は追放者で、海から戻ってきても帰る場所がなかったから、誰も手入れをしてない風車小屋に住み着いたという噂も。
カルロ:
どちらにせよ、風車の番人のおかげで、そよ風のヘイヴンは平和です。
カルロ:
Playerさん、アブ……何かありましたか?
アブ:
あの懐かしい匂いが……
カルロ、風車おじいさんを守って。
カルロ:
どこに行くんですか、Playerさん!?
アブ:
すぐそこだ!Player、どうした?いつもより遅くないか?
Player:
分からないけど……エグラを出てから、狂気の騎士の音骸がざわついてるみたい。
アブ:
ざわついてる?……そうだ!もしかしたら、騎士道を貫いてるのかもしれない。コジモもカルロも、本当の騎士は自分の道を踏み外さないって言ってたぞ!
アブ:
残像が近づいたら、剣を振るうのは騎士の本能みたいなものじゃないか?その力を使えば、思いも寄らない効果があるかもな。
カルロ:
はぁ……やっと追いつきました。お二人とも、すごく速いんですね。また残像が現れたんですか?
アブ:
ふふん、その通り。すでに我とPlayerがサクッと倒しちゃったけど。
風車おじいさん:
偉いね……
カルロ:
……えっ、風車おじいさん?
風車おじいさん:
君たちも、伝説の騎士に惹かれてやって来た異国の騎士かい?
風車おじいさん:
あんな猪突猛進する者を見たのは、久方ぶりだ。君たちが駆け出す後ろ姿は、あいつらにそっくりだった。
カルロ:
ここには、誰か住んでいたんですか?風車おじいさんとしか、会ったことはありませんが……
風車おじいさん:
昔はいた。そして、前に進んだ者もいれば、老いが来て……
「誰か」って?
風車おじいさん:
……「風車の番人」。だが、当時は「騎士」と呼ばれていた。正確に言えば、人を騙すのが得意な偽物の騎士だ。
風車おじいさん:
追放された者、迷い込んだ者……何も持たない普通の者。誰もが騎士の伝説に惹かれて、老いた馬を連れ、ここで手製の剣と鎧を作った。
風車おじいさん:
笑われながらも、騎士道を守りここにたどり着くと、ヘイヴンの奥深くへ、あるいはヘイヴンを越えて、もっと先へ行く日を夢見ていた。
風車おじいさん:
騎士が人々を守る物語は、今も語り継がれているだろう。時代とともに、騎士は高貴で優雅な姿で描かれるようになった……
風車おじいさん:
そして、町の人々からしてみれば、名前も身分も持たぬ「騎士」は「風車の番人」に成り下がってしまった。
カルロ:
で、では……風車の番人が守っているのは、風車ではなくそよ風のヘイヴンだったんですか……?
風車おじいさん:
この地域の奥深くには、まだたくさんの危険が潜んでいる。それは、俺たちがここに来てから分かったこと。前に進むのは、そう簡単ではない。
風車おじいさん:
……いつだったか、とある騎士が鉄の指輪をテーブルに放り投げながら、「道がないのなら切り開けばいい」と事も無げに言った。
風車おじいさん:
そして俺たちに成し遂げられなかった分は、次の世代に任せよう、と……
風車おじいさん:
まだ若かった俺は、そう簡単に飲み込めなかった。先へ進む選択肢は、常に死と隣合わせ。
風車おじいさん:
その騎士は俺の不安を見抜いたのか、騎士の宣言を唱えた。
風車おじいさん:
「コラッジョの名にかけて、私は愛するもの、守るべきものを命尽きるまで守り抜く……悠久の時を超え、いかなる場所でも永遠に正義と公正に仕えよう……」と。
風車おじいさん:
ああ、これこそ騎士道だ。彼は最後まで信じる道を貫き通し、その先で騎士の夢の中に消えていった。
カルロ:
でも……どうして次の世代がやり遂げてくれるだなんて信じられたんですか?
風車おじいさん:
ははは……テーブルの上に放り投げた指輪の話を思い出すんだ。人を騙すのが得意な騎士は、盛大な嘘をついて、騎士を志す人を増やすべく活動をしていたからだ。
風車おじいさん:
いくつもの指輪を持って各地を回り、「コラッジョ」の名を語って、夢見る人々に騎士道を伝えた。
風車おじいさん:
貧富も、身分も、地位も関係なく……
カルロ:
では、あの人の正体は……?
風車おじいさん:
……実に気概のある男だったが、その正体はごく普通の農夫。
カルロ:
人を騙すような農夫だったなんて……騎士コラッジョは最初から存在しなかったんですか?
カルロ:
僕は……
カルロ!
アブ、止めて!
カルロは逃げ出してしまった。不思議そうな顔をする風車おじいさんを見て、あなたは彼がずっと騎士を探し求めていたことを伝える……
風車おじいさん:
……そうか、そうだったのか。つらいだろうな……ずっと探し求めていた憧れの人物が、偽物だったなんて。
風車おじいさん:
足跡が途絶えた理由は、ここが終着点だったからだ。
風車おじいさん:
人は誰しも、記憶を美化する。子どもの目には立派に映ったかもしれないが、実際は質素な服を着て、痩せた老馬に乗った、ただの農夫。
風車おじいさん:
俺の代わりに、謝ってくれないか……自分から会いに行く勇気はない。だが、きっと分かってくれるはずだ。ずっと騎士の足跡を探してきたあの子なら、きっと。
風車おじいさん:
ここにたどり着いた者たちの足跡、言葉、そしてヘイヴンに先へ進む後ろ姿は、紛れもなく存在していた、と。
風車おじいさん:
どんな命よりも、どんな騎士の身分よりも本物らしく。
{Male=寂しくないのか……?;Female=寂しくないの……?}
風車おじいさん:
ははは……もしかしたら、俺たちが信じてきた騎士道は、生まれながらにして孤独なのかもしれない。それに、「彼」はずっとここにいる。
風車おじいさん:
会ったんだろう、彼に。君が戦ってた時、使ったあの音骸の剣技、彼のとそっくりそのままだった。
アブ:
狂気の騎士のこと?
風車おじいさん:
町ではそう呼ばれているのか。その名の良し悪しはさておき、少なくとも騎士としての称号を得られたわけだ。
狂気の騎士の正体は……
風車おじいさん:
「彼」が現れたのは、ここにいる者たちが「風車の番人」と呼ばれた頃と同時期。間違いなく残像だろう。
風車おじいさん:
彼の宣言も剣技も、剣を振るう立ち姿も全部そっくりだ。
風車おじいさん:
残像は、世に留まる周波数を吸収すると言われている。
風車おじいさん:
彼が生まれたのは、おそらく死してなお騎士道が成長を続けたからだろう。
風車おじいさん:
敵に剣を振るうのは、愛するものを守るため。そして時には剣を……いや、挑戦状を突きつけるのは……誰かに立ち向かう心を伝えたかったのかもしれない。
風車おじいさん:
騎士になるために最も大切なもの。それは、暗闇の中でも恐怖に負けず、立ち向かう勇気。
「騎士」の……おじいさんの名前を教えてほしい
せめて、名前だけでも覚えていたい。
風車おじいさん:
名前……そういえば、風車の番人も風車おじいさんも、勝手に付いた名か。
アブ:
名前を付けるのは、Playerが一番得意だろ!早く考えて!
Player:
名もなき騎士、風車……風。
……そよ風の騎士。
Player:
風に乗って、どこまでも遠くへ進む。
そよ風の騎士:
そよ風の騎士、か……
傲慢な男:
これはこれは、幻想騎士さんじゃないか。今日は騎士の足跡探しはお休みか?一人で広場に突っ立ってたら邪魔だろ。
傲慢な男:
もしかして、招待状を受け取ってないのか?俺たちは、これから礼服を買いに行くところさ。どうしてもって言うなら、一緒に行ってやってもいいぞ?
傲慢な男:
なんたって、「本物の騎士」が案内してくれるからな……
冷静な男:
おい、行くぞ。時間の無駄だ……
アブ:
あの二人……前にも見かけたな?
しっ……!
傲慢な男:
ちっ、時間の無駄だったな。行くか……
カルロ:
……ふぅ。
カルロ:
コラッジョの名にかけて、僕は弱者に慈悲と善意を……
カルロ:
私は愛するもの、守るべきものを命尽きるまで守り抜く。
カルロ:
悠久の時を超え、いかなる場所でも永遠に正義と公正に仕えよう……
傲慢な男:
なんだ?まだそんな宣言を唱えてるのか?
カルロ:
僕、カルロは……騎士の掟に則り、今ここで汝に決闘を挑みます!
カルロ:
あなたは、魚のどの部位が一番美味しいか知っていますか?どうやって木の杭で剣術を練習するか知っていますか?どうやってヘイヴンの奥深くで馬を上手に走らせるか知っていますか……?
カルロ:
見返りを求めずに、誰かを助けた経験はありますか?何も持たず、巨人に立ち向かえますか?
カルロ:
この決闘で僕は勝者となり、あなたに謝罪を求めます。
アブ:
見ろ!あの男、戸惑ってるぞ。カルロにビビッてるんじゃないか?
行こう。
アブ:
え?でも、カルロが負けたらどうしよう……
Player:
騎士の問題は、騎士のやり方で解決するべき。「コラッジョ」の名にかけて……
アブ:
そういえば、「コラッジョ」ってどういう意味なんだ?
本を読めば分かるよ。
アブ:
やだやだやだ!文字を見ると、頭がクラクラするっ!知ってるなら教えてくれたっていいじゃん!
{Male=「コラッジョ」は、リナシータ語で「勇気」を意味するんだ。;Female=「コラッジョ」は、リナシータ語で「勇気」を意味するんだよ。}
カルロ:
「謙虚、公正、勇気を心に刻み、女性や子ども、丸腰の人には武力を振るわず、不公正と不義に立ち向かうことを誓おう……」
カルロ:
どうですか、コジモさん。一言一句間違えずに言えましたよ。これで騎士の叙任式に臨めますよね?
コジモ:
ああ、よくできてたな。だが、私はもう聖職者などではない。ただの宿屋の主人に、君を騎士に叙任する資格はないんだ……
コジモ:
旧友が何人か教団にいるはずだから、少し待てば……
カルロ:
「資格がない」とか「少し待てば」って、何回言うんですか!コジモさんは、いつも言い訳ばかりして儀式を先延ばしにして……!
コジモ:
カルロ!その言葉は撤回しなさい。騎士としての宣言に反する。ましてや、異国から訪れた客人の前で……
カルロ:
僕は、ただ……いや、ごめんなさい。でもコジモさんこそ、僕が小さい頃にあの騎士を見たって話を信じてないでしょ?
カルロという名の青年は礼儀正しくお辞儀してから、黙ったままその場を離れた。
コジモ:
あの子も悪気はないんだ。すまないね、お客さん。宿をお探しかな?それとも出かけるなら、もう時間も遅いから気をつけてくれ。「ファンタジアの夜」がもうすぐ始まる。
ファンタジアの夜?
コジモ:
ああ、お客さんは町中の落書きや彫刻、店の看板を見たか……?
どれも騎士に関係していた。
アブ:
そういえば、シーツを被って木剣を振り回しながら叫んでる子どもたちもたくさんいたな。
コジモ:
それは子どもの騎士ごっこだろう。「ファンタジアの夜」は一種の演劇なんだ。伝説の騎士が、そよ風のヘイヴンの奥深くで巨人を倒したという話から始まるのさ。
コジモ:
あれ以来、この町にとって騎士は象徴的存在となった。謙虚、公正、勇気……さっきの青年が唱えていた宣言は、伝説の騎士が残した大切な言葉なんだ。
コジモ:
その後、多くの騎士たちが伝説を聞きつけ、やって来てはヘイヴンの奥深くへと進んでいったのだ。
コジモ:
しばらくして、一人の謎の騎士が現れた。今では皆、「狂気の騎士」と呼んでいる。
コジモ:
彼は夜にしか姿を現さない。町の周辺を徘徊し、残像と戦う姿を目撃した者もいる。だが、あの騎士は残像だけでなく、近づいてきた人にも敵意を示す。
コジモ:
だから彼は、狂気の騎士と呼ばれるようになったんだ。穢れと戦いを続けた影響で、自分自身も染まってしまったのだと、誰もが噂している。
コジモ:
彼の狂気を鎮めるために、町は「ファンタジアの夜」を始めた。みんなで家に籠もり、音骸だけを外に残して、終わりのない騎士劇を繰り返しているんだ。
(穢れに染まるって……)
{Male=(オーバークロックの影響か?);Female=(オーバークロックの影響かな?)}
コジモ:
だが……ある子供が、狂気の騎士は狂ってなどいないと主張した。騎士は道を踏み外すはずがないと、ただ純粋に信じていたんだ。
コジモ:
騎士が剣を振るうのには、必ず何か理由があるはずだ、と。自分の考えを証明するために、彼は騎士になろうと努力し、その正体を明かそうとしている。
それが、さっきの青年……?
コジモ:
……ああ、カルロという名だ。まさか、子どもの頃に語っていた話を、本気で叶えようとするとは思わなかったよ。
アブ:
騎士になるのは、悪いことじゃないよな?ふふんっ、かっこいいし、みんなに憧れられる。
コジモ:
だが、それは皆に認められたらの話だ。時代は、もはや純粋な騎士の存在を忘れてしまった。
コジモ:
すまない、お客さん。長話で時間を取らせてしまったね。もし宿が必要だったら、いつでも歓迎するよ。
騎士になりきる子供:
我が剣を捧ぐ!神よ、この剣に永遠の切れ味を宿らせたまえ!我は騎士の掟に則り、汝に決闘を申し込む!
騎士になりきる子供:
……違う違う、まだ迫力が足りない!もう一度やるんだ!
(拍手。)
騎士になりきる子供:
黒い服に精巧な佩剣……それに宙を浮かぶ従者!まさか汝は、このエグラに訪れし異国の騎士と剣の精霊なのか!?
騎士になりきる子供:
我と決闘しよう!
ちょっと待った!
カット!
騎士になりきる子供:
いや、ここまで来て言葉など無用。汝に悪意がないことを証明するためには、もはや決闘しかない。
騎士になりきる少年は、決闘で頭がいっぱいのようだ。あなたたちは、仕方なくその場を離れた。